株式会社セブンシーズ 揚石社長ヒアリング(7/7)

株式会社セブンシーズ(http://www.7seas.co.jp/)の揚石社長のヒアリング、第7回になります。

今回は最終回で、「演劇手法」についてお伺いしています。

「real」を象徴する演劇手法

--揚石さんの行なわれている「演劇手法」の話を聞かせてください

Actor's trainingではリラクゼーションが大きな役割を果たしています。例えば文化庁の異文化交流プログラム「山彦ものがたり」、そこではアメリカのプロデューサーを担当しました。

もともとは発声を良くし、俳優が自分の言葉で話すボイストレーニングからスタートしています。今迄の日本の役者は英語の台詞を言う時に、テープに録音された台詞を忠実にコピーする、という事をやっていました。しかしそれではいくら綺麗に発音してもその俳優の言葉ではありません。インパクトもないし感情も感じられない。

そのため、その場面で何を言いたいかをイメージしてもらい、それを英語で言う、というトレーニングをしたんです。

「山彦ものがたり」の時も日本では名俳優、名女優の方が揃っていました。でも、英語になると大根役者になってしまう。そこで英語でも日本語の時と同じような魅力を出すためのトレーニングをしたんです。2ヶ月15リハーサルの間で2時間のミュージカルを演じられるようにしました。

また、昔話はそのまま翻訳しても通じません。日本語をそのまま訳しても意味が通じないので、リライトの必要があります。特に擬音やユーモアの部分が大事ですよね。ジェスチャーやアクセントも全く違う。そこでもお手伝いしました。そして、日本の役者の素晴しさをそのまま英語でも出せるようにしていくのです。

--同じような手法を一般の方にも使うのですか?

プレゼンテーションのサポートの場合などに同じような手法を使います。単に原稿を読んでしまうと、その人のキャラクターが見えてこなしインパクトも与えられません。拙くても良いので、その人の言葉で語った方が、相手には人柄が伝わります。

--ソニーの盛田さんが外人に人気があった理由もそんなところになったのかもしれませんね。

そう、その人らしさが出せる事が大切なんです。

本当に伝えたい事は一文の中の一語で良いのです。それをきちんと発音出来るようにトレーニングします。英語でやった後に日本語のプレゼンテーションも良くなったという例もあります。そういったトレーニングは今の若い人にとって効果的かも知れません。相手に関心を持たない人が増えてきているので教育が「人に関心を持つ」きっかけになるかも知れません。

--それが出来れば日本語の時も自分を出せるようになりそうですね。
--単に英語教育という範疇ではなく示唆の多い話でした。ありがとうございました。