8月に入って梅雨も明け、夏休みで出かける人も増えてきている。
この時期に電車で移動していると家族で遊びに行っている家族が目につく。
先日も横浜の企業に訪問した時にちょうど親子で出かけている家族を電車の中で見かけた。
「ねぇ?何で?」「どうして?」
子供が大きな声でで父親に対して問いかけている。
最初は丁寧に答えていた父親もだんだんと答えなくなっていく。
仕舞いには「そういうもんなんだ!!」と少し怒り気味に答えていた。
そんな家族を見て微笑ましいと思っていたのだが、ふとある企業の担当の方との話を思い出した。
この企業は外食のチェーン展開を行っていて数年前からオペレーションマニュアルの徹底を課題とし色々な施策を行ってきた。
なかなかうまくいかずに試行錯誤の時期が続いていた。
最近になってようやく本当にマニュアルが実践されていると実感がわいてきたのだと話をしていた。
「何が一番の変化だったんですか?」と私が質問したところ、
「別に特別なことはやっていません。ただマニュアルのベースになることを徹底的に伝えたんです。」と少し得意げに話してくれた。
1つ1つのオペレーションの意味やその背景にある考え方を伝えることからはじめたのだ。
その背景と理由が理解出来たことで今まで忙しい中で「面倒だからいいや。」と感じていたことも「面倒だがやっておこう」と変わったのだ。
この変化がマニュアルの浸透に大きな成果をもたらしたのだ。
確かに特別なことではないのかもしれない。
しかしどれくらいの組織でこのことが実践できているのだろうか?
上述したクライアントの話を他のクライアントと話をしていたらその方は「同じことが目標管理の面談で出来れば、職場内コミュニケーションの問題の多くが片付くんですがね・・・・。」とため息をついた。
そうなのだ。我々も「ビジョンが浸透しない」「目標管理が機能しない」という相談を受けることは数多くある。
そういった際多くの組織で起こっているのが目標数字や業務内容は伝えているのだが「どうしてその数字が必要なのか」「それをやる上でどういった期待をしているのか」ということが伝えられていないということなのだ。
マニュアルやビジョンは伝えることが目的なのではない。
実際に行動していくことが求められている。
人が動きだすのは、その背景や自分自身への期待がはっきりと伝わったときなのだ。
経営陣の出した指針や目標数字を伝えるだけではだめなのだ。10月には多くの組織で下期(もしくは新期)に入る。そのための振り返りや目標設定の面談がこれから行われるであろう。
この夏にもう一度その面談のあり方について考えてみてはいかがだろうか。
「そういうもんなんだ!!」を押し付ける上司にならないために・・・。
