2007年9月アーカイブ

これからの大学のあり方

最近、ニュースでは学校教育を扱う事が増えている。
先日も、『文部科学省が大学の入学時期を原則4月から、年内にも完全に自由化し、各大学の判断に委ねる方針を決めた。』というニュースがあった。
海外に比べて外国人教員や留学生の受け入れが遅れており、その要因が4月入学となっているかららしい。文部科学省のねらいとしては、入学時期を自由化する事で、優秀な学生や研究者を日本に呼び込む環境を整えたいようだ。

この方針自体は、今後色々な場で討議されていくのであろう。少し考えただけでも、入試や国家試験の日程など様々な調整が必要になってくる。卒業後の就職に関して企業側の対応も必要になってくる。

何人かの大学教授に話を聴いてみたが、前述の理由などで否定的な意見が多かった。
大学は世間で考えられている以上に事務的な仕事が多く、「これ以上事務的な仕事を増やさないでほしい」というのが本音のようだ。
しかし、それを聞いてなぜか釈然としない気持ちであった。

しばらくして、なぜあの時に釈然としなかったのか気が付いた。
「出来ない」ことが前提になった話なのだ。
あの時聞いた話は、全て現在や今迄の経験を前提にして「出来ない」という結論をどう導くかという理由付けになっている。
そこには「どうしたら出来るのか?」「導入することでどういった大学にしていきたいのか」という視点は感じられなかった。
既存の延長の枠組みしか見えず、変化に対して「自分としてどうしたいのか」が見えなかった事が気持ち悪さの原因だった。

我々がコンサルテーションを行う際にもこういった出来事は起こる。
経営層が示すビジョンや経営指針に対して、「そんな事できるわけないじゃん」と感じたことのある人は多いだろう。
感じる事は別に問題ではない。
しかし、そこからもう一歩進んで「どうしてこれをやるのか?」「実施することで何を目指すのか?」を考えることが重要ではないか。それを考える事で、初めて自分の意志が明確になる。

日本の大学も大きな転換期を迎えている。
文部科学省の方針を実現する過程において、各大学のそして大学を構成する教授や教員が「これからの大学」をどうしていくか、そのビジョンが鮮明になってくるだろう。
どのような大学の姿が産まれてくるのか。非常に楽しみに感じている。

written by F

自己を知る事

9/1にあるセミナーに参加した。
そこでのテーマはセルフマネジメントだった。

自己をマネジメントする事、自己を管理する事は、言葉だけ聞けば別に目新しくはない。
自己管理というのは、昔から言われていた事である。

しかし、今、何故セルフマネジメントが必要とされているのか。
その理由を聞いて色々と納得する事があった。

今迄ビジネスの世界では、企業を良くするために、色々な方法が考えられてきた。
テイラーの科学的管理法から始まり、その方法論、理論には枚挙に暇がない。

ところが、今の不確実な時代(Age of Uncertainty)においては、いかに状況に対して手を打つかという外部思考には正解が存在しなくなっている。
正解が存在しない中、どれだけ外部に手を打っても、結局不安が増すだけになっていまう。(Age of Anxiety)
その結果、対外(External)に手を打つのではなく、対内(Internal)に手を打つ事が必要とされてきている。

では、どう自己(Internal)に手を打っていくのか。
今回のセミナーでは、自分自身が外部からの刺激に対してどう反応しているか、その「過程」を意識する事が大事なのだと教わった。
人間は、同じような刺激に対して、過去の経験から同じように反応してしまう。
その事を自覚する事から、自身のマネジメントは始まる。

一方で、今の企業には客観的な成果が求められている。
企業が、組織が存続していくためには、目に見える形で成果を出す事は不可欠だ。
しかし、成果を求める事には際限が無い。
どれだけ成果を挙げても、組織そして組織を構成する個人が、その成果に対して達成感を感じる事が出来なくては、いずれは不安に押し潰されてしまう。

今の自分自身に取って、挙げなくてはならない成果とは何なのか。
その成果を上げる事は自分自身にとってどのような価値があるのか。
そして、その成果を挙げた時に自分自身はどのような達成感を感じるのか。

それが見えなくなった時に、組織は成果を上げられなくなるのだろう。

我々のお手伝いは、企業として、組織として成果を上げる事を目指している。
だが、その前提には個人がどのような達成感を感じられるかにある。

先の見えない「不確実な時代」だからこそ、個々が自分としての確実さ、拠り所を作る事が大切なのだ。

written by K

自分自身の中期計画

自分自身に対して5年間の中期ビジョンを立ててみた。

理由はふたつあった。

ひとつはタスク面だ。
今期末までの自分の業務計画を立てようとしたのだが
仕事が一杯一杯で、新たな価値を生み出す余裕が見出せなかったため
一度、時間軸をもう少し遠くに振って
仕事もプライベートも含めた「5年後のありたい姿」から
改めて直近のスケジュールを考えようと思ったこと。

もうひとつはメンタル面だ。
お陰さまで仕事は順調で、感動と達成感を毎日感じている。
更には、ありがたいことに、こんな自分に感謝してくださる人もいる。
でも、このまま突っ走っていった先の自分の姿がもうひとつ不明確だった。

しかし、5年後の自分を考えようとした途端に筆が止まってしまった。
漠然と「どんな生活をしていたい」「仕事はこんな感じでやりたい」とは出てくるのだが、
もうひとつリアリティが無い。
悩んだ末に、今度は自分のもっと時間軸を飛ばしてみた。
つまり、自分が死ぬ時、どんな風に死にたいかということだ。
ドラッカーの言葉を借りれば「自分は何を持って人に記憶されたいのか」という問いへの答えを
もう一度掘り下げようと思ったのだ。

結構時間をかけて、大真面目に考えた。
その結果、明確に自分の「こう生き抜きたい」という姿が浮かび上がった。
それは、漠然と考えていたものでありながらも、
一方で、結構難易度の高い姿でもあった。

その瞬間、この先5年間の重要性と、その中での優先順位が見事に明確になったのだ。
照れくさいが、家族の大切さも身にしみてきた。
自分の持っているリソースの中では、特に自分の体(健康)の「維持拡大」の重要性が見えた。
そして、日々「忙しいから」「得意じゃないから」と避けてきたものの中に
5年後のありたい姿を達成するために避けて通れないものもあることがわかった。

こんな風に書いていると、このブログを読まれている方の中には
「今でも精一杯なのに5年後やら死ぬ時やら考えるのは、しんどいな。」
とお考えになる人もいるかもしれない。

ところが逆なのだ。

自分でも驚いたが、5年後の姿を明確にすると、非常に気持ちが楽になるのだ。
なぜなら、自分のありたい姿になるためにはブツクサ言わずにやるしかないことが
優先順位とともに見えてくるからだ。
その瞬間に「やらねばならないこと」は「やりたいこと」に変化してしまうのだ。

「忙しい」が口癖の人は、だまされたと思って
一度是非、自分自身の中期ビジョンを立ててみてほしい。
悩みながらも、結構楽しい作業なのだ。

written by H

「会社法務A2Z」2007年9月 Vol.1-4 掲載

会社法務A2Z 2007年9月号に、弊社コンサルタント平尾貴治のインタビュー記事が掲載されました。
株式会社コンサルティングファーム山口 毅代表取締役によるインタビューです。