労働組合の意義

厚生労働省の資料を見ていたら、平成18年における単一労働組合員数は1,004万1千人で、
前年に比べて9万8千人減、12年連続の減少と書いてあった。
確かに、労働の形態が多様化し「誰もが学校を卒業したら同じ企業に正社員として勤め、定年まで働く」という常識が過去の遺物になった現在、労働組合の存在意義は揺れている。

白状すると私自身も昔サラリーマンをやっていた頃、労働組合というものには少なからず疑問を持っていた。
組合のある役員が、そのポジションパワーを勘違いして、横暴な振る舞いをしているのを目の当たりにしたからだ。
もちろんそれは彼の個人的な問題だとはわかっているが、昔のようにはベースアップも雇用確保も出来ない時代に、組合に何の必要性があるのか?と疑問に思ったことも確かだ。

ところが、
今、組織変革の仕事をしている中で、
あらためて「やはり労働組合の方は凄い!」と感じることがある。

ある会社では、我々の組織変革施策推進に対して会社側担当者が躊躇してたのだが、
組合委員長がリスクをはって実行への道筋をつけてくれた。
彼は会社担当者に対して次のように熱く語ってくれた。
「CCIのように、タスクもメンタルも二分化せずに“今・この場”でのプロセスを問うやり方は、確かに当事者としてはきついよ。でも、本当に会社を良くしたいのならその痛みに耐えようよ。」
また別の会社では、組織の本質的問題を究明する話し合いの中で、
いつまでも本音を隠し続けるメンバーに対して、女性の元組合役員が
「そんな話し合いで自分自身は満足できるの?」と明るく厳しく(笑)、突っ込みを入れ始めた。
それが発火点となり、徐々に討議全体が真剣モードになり、非常に実りのある話し合いになった。

労働組合の役員は、全くの奉仕で自分の時間を削って、従業員のことを考え行動している。
そして日本独特の「企業内組合」という制度により会社発展がなければ従業員の幸せも無い以上、同時に会社の経営を考えなければならないのだ。
つまり今流行の「ワーク・ライフ・バランス」というのをとっくの昔から追求している人材の集合体が労働組合である。
下手な経営層よりも組織開発と変革についても強い当事者意識を持っているのは当然である。

あらためて言いたい。
労働組合の皆さん、今こそ自信を持って、組織をより良く変革していくリーダーになって下さい。
イデオロギーのためでなく、従業員のためだけでなく、もちろん経営のためだけでもなく、
中から組織を変えていく原動力になることで労働合の存在があらためて求められています。

私達は応援します!

written by H