我々のお手伝いは、企業の問題を解決し、成長させる事だ。
企業の成長は、その企業を構成する個々の成長なくしては実現できない。
個々の成長とは何か。そこには色々な考え方があり、正解は無いと感じている。
その成長について、新たな発見となる面白い本に出会った。
「オプティミストはなぜ成功するか(Martin E.P. Seligman 著、山村 宜子 訳)」という本だ。
著者である、Seligmanは、最近ではPositive Psychologyという分野で良く名を聞く人だ。
前半では、なぜSeligmanがなぜPositiveを追求しようと思ったのかが描かれており、面白かった。
研究の過程でSeligmanは大きな発見をする。
それは、「無力(無気力)は習得するものだ」という発見だ。
ある困難な状況に置かれた時、「その状況を自分で解決できる」と信じている人は解決策を求めた行動し続ける。一方で「この状況は変えられない」と思った人は行動しない、という選択をする。
この違いはどこからくるのか。
それは、研究の結果によると、「何度も行動して、状況を変えられなかった」という事を「学んだ」からである。
これは私にとって2つの点で気付きになった。
1.あきらめる、無気力になるという状態は自然に発生するものではない。
2.学ぶ事はプラスな事ばかりではない。マイナスになる事もありうる。
Seligmanはこの研究結果から希望を見出す。
「あきらめ」「無気力」は自然発生するものではない。だとすると解決する方法もあるはずだ。
我々の仕事を振り返ると、思い当たる点が多々ある。
度重なる業績目標の未達、それに伴うトップダウンによる組織変更。経営は、必死に考えて手を打っている。一方で現場は自分達の意志とは無関係に組織状況が変化し続け、最初あった緊張感も長くは持続せず、そのうちあきらめと無気力に支配されていく。
そのあきらめと無気力は、「自分達は組織に対して影響力は発揮できない。」という結論に至る。
このような組織になってしまうと、個人の成長も組織の成長も止まり、やがては悲劇的な結末を迎える。
しかし、Seligmanの言う通り、この状況は個人から変えていく事ができる。
「なぜそういったあきらめに至ってしまったのか」、その原点を聞いていくと、意外な事実が浮かびあがる。一人の視点では解決策が見つからなかった問題も、複数の立場や経験が違う人間が検討すると、あっという間に光明が見えてくる。
「今の自分の状況が変えられる。」その可能性を感じると、皆驚く程のパワーを発揮する。
何等周囲は変化していないのに、問題とその解決の可能性が見えただけで、自分一人で問題を解決してしまったという話もよく聞く。
そういった場面に同席し、自分自身もパワーをもらう事が多い。
あなたは、「あきらめ」や「無気力」に支配されていないだろうか。
それが当然だと思っている内は気付きにくいが、その状況は変えられるのだ。
Written by K
