2008年4月アーカイブ

仕事が出来る人

この時期は我々も新入社員の方々と接する機会が多い。
組織に入り、「仕事」に向かう新社会人の意気込みからは、こちらも刺激を受ける。
新しい環境の中でこれから起こる事への期待を感じられる。

ふと自分の事を思い出すと、自分が最初に目指していたのは、「仕事が出来る社会人」だった。
もちろん「仕事」が何かも分からないままに漠然と考えていた事であり、それからしばらくはがむしゃらに目の前の事に取り組む日々が続いていたように思う。

最近になってその「仕事が出来る人」に対しての一つの答が見つかったように感じる。
今迄お会いした人の中で、「凄い」と感じた人にはある共通点がある事に気付いたからだ。

それは「集中力」である。

「集中する」とはどういう事か。
それは、目の前にある課題・問題に対して、全力を傾ける事である。
これは簡単なように見えて、意外と難しい。
ある程度仕事に慣れてくると同時並行で色々な業務を抱えてしまうからだ。

ところが、「凄い」と感じる人は、瞬間瞬間では目の前の事しか考えていない。
目の前の小さな問題だと思われる事にも全力で関わっている。
場合によっては、仕事とは関係無い所でさえ、その集中力を発揮している。

一方で、「視野を広くしなさい」という事も良く言われる。
自分を振り返ると、「視野が広い」事の方が優れていると考えて、目の前の事に集中する事を避けていた。
だが、そうではなかった。漠然と周囲を見渡していても、それは視野の広さに繋がらない。
実は、目の前の仕事に真摯に向かう事で、その仕事だけに留まらない全体像も見えてくるのだ。
いつまで経っても視野が広がらないのは、目の前の仕事に本当に集中していないからだったのだ。
選り好みをせずに、目の前の事に本気になって関わり、結果を出す。
その積み重ねこそが視野を広げていく。

目の前の問題や人にどれだけ本気になり集中できるか。
それが自分自身の成長の近道の一つだ。
新社会人の方々は是非「集中」して活躍して欲しい。

written by K

来る4月25日、2008年度第一回目の日本リスクマネージャー&コンサルタント協会様との共催公開セミナーを実施する。
テーマは「ドラッカーに学ぶコミュニケーションリスクマネジメント」。
http://www.cci-network.com/open_seminar.html
今回はいつになくお申し込みいただく方の出足が早く、感謝の気持ちでいっぱいである。
忙しい時間を割いてのご参加者が、何かしら職場で生かすヒントを持ち帰っていただけるよう全力で頑張りたい。

今回、何故上記のテーマでやることになったのかを少し説明したい。

我々が多くの企業をコンサルテーションする中で、法務・財務の知識学習を行い、情報共有システムを作り上げても、結局は中にいる人たちの間での組織目標のコンセンサスや、互いの行動に対するフィードバックをする規範がないということが多い。
まさにそこにあるコミュニケーションリスクこそが、企業としてのリスクやコンプライアンス問題の根っこにあると考えてきた。

一方で、P.F.ドラッカーの書物を読んでいると、彼がそのことを実に見事に指摘していることに気づいた。
ドラッカー学会の代表でもある翻訳者の上田惇生先生に伺ったところ、「ドラッカーがコミュニケーションのことだけを言及している場面は少ない。しかし、そのリスクを十分に考えていたことは間違いない」とのことだった。

例えば、ドラッカーの著書の中には以下のような言葉がある。

●コミュニケーションをするのは受け手である。コミュニケーションの送り手が、コミュニケーションを成立させるのではない。
●上司が部下に何かを言おうと努力すればするほど、部下が聞き違う危険は大きくなる。部下は、上司が言うことではなく、自分が聞きたいと期待していることを聞き取る。
●最も優れた意思決定さえ結局は陳腐化する。したがって、実行の成果からのフィードバックがないかぎり、期待する成果を手に入れ続けることはできない。

以上のことから、ドラッカーの主張をベースにしながら、参加者が実習の中で自分自身や会社のコミュニケーションリスクを考えるセミナーを実施することを考えた。
しかし、彼の著書は一見平易な言葉で書かれているものの、究明していくと奥が深く、「それぞれのドラッカー」という言葉があるほどに解釈が分かれる。
したがってセミナーで私が述べるドラッカーの思想も解釈のパターンのひとつ似すぎない。
ただ、我々が組織と相対する上で現実に考えている危機感とドラッカーの観点とは決してかけ離れたものではないと確信している。

4月25日(金)の次は6月13日(金)の開催となる。暫くはこのテーマを掘り下げてみたいと思っている。
乞うご期待!

written by H

本気で関わること

今朝の出勤中におそらく新入社員であろう集団をいくつか見かけた。
そんな集団を見ながら電車に乗っていて、ある企業の人材開発担当者を思い出した。

その方と話をしていたときに
「なんか最近、ずいぶんと表情が柔らかくなったなぁ」と感じたことがあった。
そのことを本人にお伝えすると笑いながら
「最近は残業も少なくなり、時間が出来たので色々と先のことをじっくりと考えることができるようになりました。
何より仕事に追われている感が無くなっているのでどんな仕事も楽しいし、達成感がありますよ」
と答えてくれた。
最後にお会いした際には
「採用の面接をしていると非常に刺激を受けることが多い。
ただうちの会社に入って欲しいという気持ちよりも、仮にうちに入らなくても
しっかりとした社会人になって欲しいという方が強くて。
だから人事からみた面談のフィードバックをしたり相談に乗ったりしてしまうんですよ。」
と笑っていた。

採用活動をしている以上、当然採用予定数も決まっているし現場からも新人を求められている。
それに捕らわれずに目の前で必死になっている人に本気で関われることはすごい!!と思った。
きっとその中の学生の中で何人かはその人柄に惹かれて就職を決めることもあるだろう。

私自身も大学を卒業してから今日に至るまで様々な人と関わり、随分と愛情をかけてもらってきた。
その時には気付かなかったが後になって非常にありがたく感じたことも数多くある。
改めて考えてみると印象に残っているのは一緒にいた時間や仕事内容よりも相手の本気さが伝わってきたときなのだ。

部下をマネジメントする、育成することやコミュニケーションやリーダーシップで
悩みを抱えている方は多いと思う。我々のところでもよくご相談いただくことがある。
部下でいた自分自身を思い返すと形式的な対応をしているとすぐにわかる。
多少の言葉不足や論理の飛躍があってもその人の本気さは伝わってくる。
それが伝わるからこそ、受けても真剣に受け止めるし受け入れる。
どれだけ本気に関われるかが一番のポイントなんだろう。

慣れない通勤ラッシュに乗っている新入社員を見て
自分自身も色々なことに、人に「本気」で関わっているかを改めて考えさせられた。


written by F